sasanoji電台第2廣播

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2018年8月11日 (土曜日)

盧凱彤よ、安らかに…。

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こんばんは、sasanoji電台です。

2018年8月5日、午前9時50分(現地時間)、不世出の女性シンガーソングライター・盧凱彤Ellen Joyce Looが香港で亡くなりました。 32歳でした。

今夜は彼女が残した名曲を聴きながら、静かに思い出に浸ろうと思います。

 

盧凱彤Ellen Joyce Looは1986年3月27日にカナダで生まれました(…国籍はカナダ)。 幼少時から洋楽に接する機会が多く、ビッグバンドジャズを子守唄のように聴いていたそうです。 カナダにいたのは数年で、その後は香港で育ちました。 お父さんの影響で9歳からクラシックギターを弾き始め、2000年、14歳のときにお兄さんと一緒に歌唱コンテスト『原音2000歌唱比賽』に出場。 そこで出会ったのが、のちにガールズデュオ・at17を結成することになる林二汶Eman Lamでした。 そのあたりのことについては2012年10月5日のブログ『ソロアーティスト、盧凱彤。』の中でもう少し詳しく書いています。

ガールズデュオ・at17を結成した盧凱彤と林二汶は、2002年に大物アーティスト・黃耀明Anthony Wongらが代表を務める香港の独立系レーベル・人山人海と正式に契約。 同年12月、1stアルバム『Meow Meow Meow』でCDデビューしました。 従来のガールズデュオの常識を覆すキャラクターの組み合わせ、年齢に似合わぬ類い稀なるテクニックと玄人受けする楽曲センスで多くの音楽ファンに愛されてきましたが、惜しまれつつ2010年にユニットでの活動を休止。 以降、2人それぞれにソロ活動を充実させていきます。

 

at17は活動を休止するまでの9年間に9枚のスタジオアルバム(ベスト盤を含む)と4枚のライブアルバムをリリースしていますが、オフィシャルで出回っているMVは少ないですね。

 

盧凱彤は2010年11月、1stシングル『Summer of Love』でソロデビューしました。 これは1992年にフィンランドの女性シンガー・Helen Hoffnerが歌ってヒットした原曲(…アルバム『Wild about Nothing』に収録)を翌年王菲Faye Wong(…当時は王靖雯)が中文カバーし(…6thアルバム『十萬個為什麼?』に収録)、それをさらに盧凱彤が大胆にアレンジしたもので、アメリカンロックテイストのオリジナルとはまったく異なる挑戦的なオルタナティブロックに生まれ変わっています。

そして翌2011年4月、2ndシングル『雀斑』がリリースされて…。 いやあ~、一聴惚れでしたね~。 東日本大震災直後でいろいろと弱っていたこともあったのでしょうが、このMVを観て本当に癒やされて、盧凱彤のことが大好きになってしまいました^^;。

 

2011年6月リリース、1stアルバムにして傑作、『掀起』。

 

『雀斑』が入った1stアルバム。 この頃からですかね、積極的にCDを買うようになったのは。 直接のキッカケは台湾への恩返しですけどね。 それまでは外国のラジオから流れてくるC-POPをただ聴いて楽しむだけの受け身でしたが、東日本大震災以降、自分から情報を集めにいくようになりました。 でもこのCDは品切れでなかなか入手出来なかった思い出が…。

 

2011年12月にリリースされたライブCD付きEP『一個人回家』。

 

2012年11月リリース、2ndアルバム『你安安靜靜地躲起來』。 この作品で第24屆金曲獎の『最佳國語女歌手獎』と『最佳作曲人獎』にノミネートされた。

 

2013年8月リリース、盧凱彤Ellen & The Ripples Band名義の3曲入りEP+ライブCDの2枚組『Riding on Faith』。

 

2013年8月23、24日の香港ライブに合わせてアップされた陳奕迅『碌卡』と盧巧音『垃圾』のカバーMV。

 

2ndアルバム『你安安靜靜地躲起來』の盧凱彤については2012年12月12日のブログ『盧凱彤の2ndアルバムはセルフポートレートのように生々しい。』の中で、『ちょっと心配になってしまうくらいネガティブなゾーンに入り込んでいる』と書いたのですが、実は彼女が躁鬱症で苦しんでいて、2013年8月のライブ以降治療のためしばらく音楽活動を控えていると後で知って…。 ショックでした…。

 

2014年公開の映画『那夜凌晨,我坐上了旺角開往大埔的紅VAN』の挿入歌、『Twenty-Seven』。 盧凱彤がサウンドトラックを担当している。 2013年の仕事だと思う。

 

2015年5月にリリースした自筆画集付き3rdアルバム『Pillow Talk』。 彼女は躁鬱症の治療中、ストレスを和らげるために絵を描いていた。 アルバムリリースに合わせて個展も開いている。

 

2015年9月、躁鬱症が快方に向かい本格的に復帰、リリースしたシングル『廿九歲的遺書』。 でもまた意味深なタイトルで…。

 

2016年10月リリース、4thアルバム『你的完美有點難懂並不代表世界不能包容』。 OPナンバー『還不夠遠』で第28屆金曲獎『最佳編曲人獎』を受賞。 自分が同性愛者であること、2016年に長年交際していた余靜萍とカナダで結婚したことを明かした。

 

2017年6月リリースの3曲入りシングル、『You Are Love』。 『愛』です。

 

盧凱彤はat17時代から有名アーティストの専属ギタリスト、楽曲提供、共演などで大活躍している。 そのほんの一部。

 

2017年12月リリース、at17結成17周年記念の新曲+ベスト集『Everybody Sings』。 これは本当に嬉しかった! 本当に嬉しかったのに…。

 

2018年、盧凱彤は環球唱片旗下の新レーベル・Brave Nusicと契約、3月にシングル『荒原』をリリースしました。 台湾の海洋公園歌酒節2018音樂會にも出演しました。 at17での活動再開も楽しみだったのに…。

彼女の中で何があったのか、Facebookで最後に何を伝えたかったのか、僕にはわかりません。 想像もつかないし、今は考えたくもない。 考えられない。 ただ1つ、彼女がそうしたという事実だけは、認めてあげなければならないのかな…と思っています。

 

僕は『雀斑』を初めて聴いた日から、盧凱彤のことが大好きでした。 この喪失感は、当分埋められそうにありません…。

 

それでは、盧凱彤のラストナンバー『荒原』を聴きながらお別れです。
皆さま、おやすみなさい。 sasanoji電台でした。

 

 

盧凱彤、安らかに…。

 

 

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ガス欠寸前です…。
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