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2013年2月12日 (火曜日)

『sasanoji.radio Awards 2012』、決定!!

Best Group

歐開合唱團(O-Kai Singers)『O-Kai A Cappella』

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最初に決定したのは、この『Best Group』部門でした。 候補選びの時点ですでに新寶島康樂隊と歐開合唱團のどちらか…という状況だったので、あとの4組にはちょっと申し訳なかったですネ。 もちろんその4組も高く評価していますヨ、みんな大好きです^^;。 でも、新寶島康樂隊と歐開合唱團から受けた印象は圧倒的でした。 結果的に2組とも台湾人の、あるいは原住民族のアイデンティティを前面に出した活動をしているグループということになりましたが、このボーカルユニットというスタイル自体が、純粋に『台流』を表現するのに適した単位なのかもしれません。 とくに世界を舞台に活躍する原住民族出身の歐開合唱團は、アカペラグループであるが故にそれが際立ってクリアに感じられました。 つい先日、縁あって東京・浅草で行なわれた中華民国僑務委員会主催による春節コンサートを観覧する機会を得たのですが、台湾からの訪問団として、許景淳、王柏森、王俊傑、盧耿峰らとともに歐開合唱團も来日していました。 実際に彼らの歌声を間近で聴いて、自分の耳は間違っていないと確信しました。 2012年の『Best Group』は歐開合唱團です。 これは個人的感想というだけでなく、台湾のあらゆる音楽賞で取り上げていい、まさに『台灣之光』だと思います。

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Best Band

Juzzy Orange(汁橙音樂)『Orange City』

Juzzy_orange

全部門の中でココがいちばん難しかったです。 かなり迷いました。 候補に挙げた6枚を繰り返し聴いて、なんとかJuzzy Orangeと謊言留聲機の2つに絞り込み、最終的にJuzzy Orangeを選びました。 決め手となったポイントは、アルバムとライブ相互の再現性です。 YouTubeにUPされているJuzzy Orangeのライブ映像を見てまず強く感じたのが、女性ボーカル・開水小姐(Miss Water)の安定度の高さでした。 開水はアカペラグループ・魔術方塊人聲樂團(Cube Singers)のメンバーでもあり当然といえば当然なのですが、ライブでもアルバムと遜色のないクオリティのボーカルを聴かせてくれていて、これが安心感に直結しました。 聴きやすいと感じました。 DJやリズムセクションについても同様の印象です。 もしアルバム単体、あるいは『バンド』としての存在感といった部分を重視したなら…候補から外したバンドも含めてまた違った選択になったのかもしれません。 今回はトータルでの安定感、安心感をより強く感じたJuzzy Orangeを、個人的2012年『Best Band』としました。 どちらが劣っているか…などという単純な話ではありません。 とにかく両方ともメチャクチャかっこいいです。 一聴してビビッと来たなら買って損はしないアルバムだと思いますヨ^^。

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Best Newcomer

謝沛恩『What's Mine』

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ココもかなり迷いました。 迷いましたが最終的に謝沛恩(Aggie)を選びました。 ポイントはどこだったかと問われれば…、それが自分でも曖昧なのです…。 実力は曲婉婷(Wanting)だと思いました。 安定感ではRobynn & Kendy、陳思函(エンジェル・チェン)ですし、白安(バイ・アン)の個性、呂薔(ルゥ・チアン)の歌唱力、Asian 4 Frontの洗練度、アイドルっぽい外見とは裏腹の正統派・火星熊(Mars & Coara)も捨てがたかった。 では何が勝っていると感じたのか。 ジャケットは…たしかに8枚の中ではいちばん好みです^^。 そう、このCDをプレイヤーにセットして韋禮安(ウェイ・リーアン)提供の1曲目『漂流木』…彼女の第一声が聞こえてきた瞬間、『ほわぁ…』と声ともつかない感嘆の息を漏らしたことは覚えています。 そこに新人らしいキラキラした瑞々しさと危なっかしさ、独特の浮揚感、それと同時に新人らしからぬ芯の太さ、スケールの大きさが見えた気がして、なんだか微笑ましく思えてしまったのです。 そのフワフワとした不安定な光は聴き進んでいくうち徐々にしっかりとしてきて、彼女が作曲をした3曲目『不是不愛我』で一気に輝きを増しました。 続く『獨一無二的女孩』は許哲珮(ペギー・シュー)提供の曲で難しいはずですが、これも見事に自分らしく歌いこなしています。 このフワフワ、キラキラと輝くものを、可能性、あるいはスター性と呼んでいいのかは…わかりません。 でも僕にはいちばん眩しく感じられたのです。 候補から外した新人たちといま改めて比べてみても、そう感じます。 選んだ理由を挙げるとすれば、そこでしょうか。

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Best Music Video

新寶島康樂隊『家在高士』


http://youtu.be/uyTVsTi1Tzw

この部門がいちばん気がラクで、楽しい^^。 台湾の音楽業界には『奇怪ね~』と思うところがいくつかあって、国土面積、人口に対する尋常ではないレーベル(…インディーズ含めて)の多さもそうですが、毎度毎度手の込んだ造りのCDジャケットにはいったい幾ら費用が掛かっているのだろう、とか。 MVはもうそのままドラマや短編映画になってしまいそうなくらい傑作ぞろいで、この全力ぐあいはいったい何なのだろう、とか。 日本同様台湾の音楽業界も不況のはずですが、伝わってくるのはアーティストや制作者たちの楽しげな様子ばかりなのです。 それが楽天的な台湾人気質というものなのでしょうか…。 新寶島康樂隊の『家在高士』は、陳世隆(阿VON)と娘(…阿VONの愛娘・陳艾)を執拗にイジメる街のチンピラ・陳昇(ボビー・チェン)と黃連煜(Ayugo)が、最後二人に復讐されるというストーリー。 皮肉たっぷりのコミカルな演技で笑わせてくれますが、実際はかなりシリアスな社会問題を扱っています。 とくに歌詞は山間集落の人口流出、児童減少による教育環境の衰退や遠隔地に於ける就学問題、文化伝承問題など、教師でもある阿VONの実体験を基にしています。 難しいテーマでありながら深刻にならないのは、やはり陳昇のキャラクターに依るところが大きいのでしょう。 阿美族の伝統歌謡部分を歌った阿VONの愛娘・陳艾の芸達者な姿も印象的でした。 重すぎず、かと言って軽すぎもしない、楽曲と映像が絶妙のバランスでまとまった一編だと思います。 僕はこの作品を2012年度の『Best Music Video』に選びました。

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Song of the Year

史茵茵『送給阿嬤的歌』


http://youtu.be/iVDYPAw4uR0

この曲を収録した同名EP『送給阿嬤的歌』と易桀齊(ジェット・イー)の『Let It Rain』はともに昨年2月のリリースでしたが、いま思えばそのときにはもう2つのうちのどちらか…と、なんとなく決めていたのかもしれません。 あとはコレと比べてどうか…というような選び方をしていた気がします。 史茵茵(シー・インイン)の『送給阿嬤的歌』は、2012年最も涙を流させた曲です。 イントロが始まって30秒足らずで涙腺が緩み、『你教我舉箸、你教我寫字…』、50秒で崩壊していました。 MVがまた卑怯なくらい強力で、僕は祖母と一緒に暮らしたことはないのですが、それでも『おばあちゃん』の優しさをジンワリと思い出させてくれました。 結局コレに勝る感動を残した曲は最後まで現れず、唯一『Let It Rain』だけはかなり悩みましたが、最終的に『痛さ』よりも『優しさ』を取って、『送給阿嬤的歌』を2012年の『Song of the Year』に選びました。 何度聴いてもジ~ンと心に沁みる、本当に良い歌だと思います。

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Best Female Vocalist

徐佳瑩『理想人生』

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現在28歳。 『超級星光大道』第3シーズン(2008年)でチャンピオンとなり、2009年にCDデビュー。 まだ4年経っていない…にも関わらず漂う、この10年選手のような風格。 前作から1年9ヶ月、徐佳瑩(ララ・スー)はこの間ジャンルを越えて様々なアーティストと共演し、新人・ベテラン問わず楽曲提供も積極的に行なってきました。 オモテには出ずとも彼女の名前を見る機会は少なくなかったはずです。 あの小さな身体に着々と栄養を蓄えている様子が窺えました。 そしてリリースされた3rdアルバム『理想人生』、当然評価は様々あるでしょう。 ラストまであまりにもスムーズに聴けてしまうため、中には物足りなく思ってしまう人もいたかもしれません。 でもそれはアルバムという作品単位で見て破綻が無いことの証しでもあります。 LaLaは僅か3年で、アルバムを自身の色でトータルコーディネートすることに成功したのです。 一曲一曲がまるで映画の一場面を観ているかのように淀みなく流れていく…、この完成度の高さにはトリハダが立ちました。 もちろんそこにプロデューサーの手腕があったのは言うまでもないことですが、どの曲からもボーカリスト&メロディメイカー・徐佳瑩の充実した様子を感じ取ることが出来ます。 エネルギーが溢れています。 2012年度の『Best Female Vocalist』、僕は徐佳瑩を選びました。 最優秀アルバムプロデューサー部門は設定していませんが、陳建騏(ジョージ・チェン)でいいでしょう。

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Best Male Vocalist

曹格『荷里活的動物園』

Gary_chaw

曹格(ゲイリー・ツァオ)は1歳のときに両親が離婚し、9歳でカナダに渡り、15歳からはニュージーランドで暮らしていました。 友人たちと作ったデモテープがたまたま郭富城(アーロン・クオック)の手に渡ったことで中華圏デビューする機会を得ましたが、おそらくC-POPよりも洋楽のほうが遥かに身近な存在だったはずです。 2006年リリースの再デビュー1stアルバム『格格Blue』の1曲目、カナダに住んでいた頃お姉さんと一緒によく聴いたという『Superwoman』(Karyn White)のカバーが収録されていたことからも、どんな音楽が好みだったのかは明白でした。 しかし周囲とのしがらみの中で翼はもがれ、創作意欲は落ち、とうとう歌手を辞めようとまで考えるようになった…。 その彼に音楽本来の楽しさを思い出させてくれたのが、アルゼンチンのジャズトリオ・MUSA'sとの出会いでした。 枠に囚われないジャズという世界で曹格は徐々に情熱を取り戻し、その後リリースされたこのアルバムから伝わってくる彼の様子は足かせが外れたかのように奔放で楽しげです。 再び翼を得た彼に対して『華語歌曲から遠ざかって、このまま唄の超上手い歌い手さんで終わってしまうようなら非常に残念』…などと言う評論家がいるとすれば、それこそ『動物園の檻』が吐く戯言というものでしょう。 『Gary Chaw Project Sensation 1 Jazz』も考慮に入れて、2012年の『Best Male Vocalist』に選びました。

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Album/EP of the Year

張懸『神的遊戲』

Deserts

TW-POPを積極的に聴き始めてまだ日は浅いですが、中国語が理解出来ないことをこれほどもどかしいと思った、思わされたアルバムは無いです。 歌詞は冗長ではありません。 でも、その下に込められた彼女が語らんとするメッセージ、その一つにすらじゅうぶんに辿り着けていない悔しさ…。 中国語がわかる人たちはどうなのでしょう。 ひょっとしたら当の台湾人でさえも、一度聴いただけですべてを読み取ることは難しいのではないか…。 そう思ってしまうほど聴く者を戸惑わせる作品です。 そしておそらく、戸惑わせ、考えさせることこそ彼女が仕組んだ企み。 社会に対して無関心であってはならないというメッセージを込めて張懸自身の立ち位置を明確にしつつも、けっして押しつけがましくはない。 解釈は繰り返しアルバムを聴きながら自分の経験に基づいてするよう、聴き手それぞれに委ねている。 僕らは『神的遊戲』と名付けられた彼女の仕掛けにまんまと乗せられてしまった、まるで『ゲーム』の駒のようです。 聴くたび、見えない場所に隠していた記憶を引きずり出されるような感覚に陥ります…。 徐佳瑩『理想人生』の完成度も捨てがたかったのですが、アルバムコンセプト、アーティストのキャラクター、楽曲スタイルが最後まで息切れすることなくまとまった重量感のあるこの作品を、2012年の『Album of the Year』に選びました。

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『sasanoji.radio Awards 2012』、決定しちゃいました。
もう少し先にしようかとも思ったのですが、予想どおり投票もまったくありませんしネ^^。

今回はかなり本気で選びました。 あとで見直せばまたアレもあったなぁとか出てくるのでしょうが、いちおうコレが現段階での自分のベストです。 こういった遊びを他所のブログでもやってくれると、互いに見比べたりして楽しむことが出来るのに…。

誰か~。

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