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2012年10月 5日 (金曜日)

ソロアーティスト、盧凱彤。

盧凱彤(ルーカイトン)『你根本不是我的誰』(2012)

Photo_2 入手困難。

1986年生まれ、カナダ出身。 英語名はエレン・ジョイス・ルー(Ellen Joyce Loo)、またはエレン・ルー。 香港を活動の拠点とする若手実力派女性シンガーソングライターです。
2002年に女性デュオ『at17』としてデビュー。 2010年末をもってユニットでの活動を休止、1stシングル『Summer of Love』でソロデビューしました。 翌2011年にリリースした1stアルバム『掀起』は業界からも高い評価を受け、今年新たに始まった音楽賞『第一屆音樂推動者大獎』では4部門にノミネート。 見事、『年度突破(Breakthrough of the Year)』賞を受賞しています。
まだ26歳ですが、すでにキャリア充分の10年選手です。

左は新曲、タイソルソングの『你根本不是我的誰』。 右は昨年11月27日に『香港文化中心(HKCC)』で行なわれたライブから、『蜜蜂』。 このシングルには『你根本不是我的誰』と、『蜜蜂』のDemo版が収録されています。
 
http://youtu.be/c_Ozby5ItrA
http://youtu.be/D9P8C4YFAN4 ※janicespさん、TNX!

今回ピックアップしたのは、9月4日に香港で限量リリースされた(…らしい)2曲入りシングル『你根本不是我的誰』(寰亞唱片)です。 ただしこのCDは香港でリリースする前に一度、台湾でも販売していました。
7月28日、台中の『迴響音樂藝文展演空間(SOUND LIVE HOUSE)』で行なわれた彼女のライブ、『This land was made for you and me 一人一吉他音樂會』で限定販売したのが最初で、香港のものは正規ルートに乗った限量盤だったということでしょうか。 残念ながら存在に気がついたときにはもう、入手不能となっていました…。

今年の初め、エレンは9月に2ndアルバムをリリースする予定で準備中…と語っていたようですが、これはその予告編みたいなものだったのかもしれませんね。 新作はどうやらもう少し先になりそうです。

盧凱彤 Ellen Loo - Facebook
人山人海 - Official Website ※音が出ます。
寰亞唱片 Media Asia - Facebook
East Asia Music - Facebook
at17 - Facebook
林二汶Eman Lam - Facebook

* * * * * *

盧凱彤(エレン・ジョイス・ルー)は1986年、カナダで生まれました。 子供の頃から西洋の音楽に接する機会が多く、ビッグバンドジャズを子守唄のように聴いていたそうです。 カナダにいたのは数年で、その後は香港で育ちました。 お父さん(…どういう人なのか詳しい話は出てきませんが)の影響で9歳からクラシックギターを学び、12歳頃にはもうお兄さんと一緒にギターを弾きながら歌っていたそうです。

2000年、14歳のとき、エレンはお兄さんとユニットを組んで歌唱コンテスト『原音2000』に出場します。 そこで出会ったのが、友人たちとこのコンテストに参加していた…のちにガールズデュオ『at17』を結成することになる、林二汶(イーマン・ラム)でした。
イーマンはエレンより4つ年上。 彼女もやはり小さい頃からギターを学んでいました。 お兄さんに影響されて弾き始めたそうですが、じつはイーマンのお兄さん、香港の実力派シンガーソングライターである林一峰(チェット・ラム)なのです。 もちろん2000年当時は本格デビューする前でしたが、1998年に張智霖(チョン・チーラム)のアルバムに楽曲提供するなど、すでに頭角を現していました。 また、香港の音楽プロダクション『人山人海(PMPS)』を設立した大物シンガー・黃耀明(アンソニー・ウォン)は、林一峰のDemoに歌を吹き込んでいたイーマンの才能にも早くから注目をしていたようです。

原音2000歌唱比賽のあと、エレンは林兄妹が歌うイベントに参加するようになりました。 それで試しにエレンとイーマンでDemoを録ってみたところ、これが思いのほか良好で、2001年末にガールズフォークデュオ『at17』を結成。 翌2002年1月1日付けで人山人海と正式契約をしました。 ユニット名の由来は、イーマンが尊敬しているアーティスト・Janis Ianの名曲『At Seventeen』から…というのが一つ。 それからユニット結成時エレンが15歳、イーマンが19歳で、平均すると17歳だったから…という、ちょっと眉唾っぽい理由も含んでいるようです。

at17、2005年リリースの4thアルバム『Sing Sing Sing』から『我們的序幕』。 2007年リリースの新曲+ベスト盤『Threesome + at17』から『同聲同氣』。 2008年リリースの5曲入りEP『Over The Rainbow Vol.2』から『依然‧親愛的 feat. 林嘉欣』。
  
http://youtu.be/gKaOTXzE9iM
http://youtu.be/a93BRnzHhi4
http://youtu.be/2g5zIddnsug

at17は、2002年の1stアルバム『Meow Meow Meow』から、2009年の最終作(…現時点での)『Over The Rainbow Vol.4』まで、ベスト盤を含め9枚のアルバムをリリースしています(…コンピレーションを除く)。 香港では同時期、TWINSという美少女デュオ(…双子ではない)が活躍していて比較されることも多かったようですが、従来のガールズデュオの常識を覆すキャラクターの組み合わせと、年齢に似合わない類い稀なるテクニック、玄人受けする楽曲センスで多くの音楽ファンに愛されてきました。
2010年12月、at17は台北で開催された『Simple Life簡單生活節』でのライブを最後にユニットとしての活動を休止。 二人それぞれにソロ活動を充実させていきます。

エレンはその直前の2010年11月5日に、1stシングル『Summer of Love』でソロデビューしました。 ただしこの曲は、彼女のオリジナルではありません。 1992年にフィンランドの女性シンガー・Helen Hoffnerが歌ってヒットした原曲(…アルバム『Wild about Nothing』に収録)を、翌年王菲(フェイ・ウォン…当時は王靖雯)が中国語カバーし(…6thアルバム『十萬個為什麼?』に収録)、それをさらにエレンが再編曲したものです。 アメリカンロックテイストのオリジナルとはまったく異なる、挑戦的なオルタナティブロックに生まれ変わっています。

Photo ソロ1stアルバム『掀起』。 こちらは通常版。 絶版。

そして2011年4月の2ndシングル『雀斑』に続いて、6月、DVD付きのソロ1stアルバム『掀起』をリリース。 1年半を掛けて制作したこの作品は音楽ファンの間でたいへんな人気となり、一時入手困難な状態にもなっていたようです。 1ヶ月後にはライブ映像を増補した限定バージョンもリリースされましたが、現在は通常版、DVD増補版ともすでに廃盤となっていて、残っているのは市場在庫のみです。 見かけたらお早めに。

左から、『Summer of Love』、『雀斑』、『等等』。
  
http://youtu.be/YhTZx1c0KfE
http://youtu.be/Q6pg05VQTuY
http://youtu.be/k5WcXbc9oYY

エレンは一流のギタリストでもあります。 at17時代から鄭秀文(サミー・チェン)や陳奕迅(イーソン・チャン)、楊千嬅(ミリアム・ヨン)ら大物アーティストのライブ専属ギタリストを務めていたのは有名な話。
写真家としての才能も豊かで、これまでに2冊の作品集を発表しています。 香港の女性シンガーソングライター・岑寧兒(ヨーヨー・シャム)とは共に参加していた『陳奕迅DUOコンサート』以来の友人ですが、Yoyoは昨年リリースした自身の1st EP『4-6 pm』のジャケットに、エレン撮影によるシブいモノクロ写真を使っています。

2011年12月、新歌2曲を収録したシングルCDと、2011年7月の掀起連場コンサートを収録したライブCDをセットにした『一個人回家』をリリース。 これは新曲よりもオマケCDのほうがメインみたいな作品です。

タイトルナンバー『一個人回家』と、『卡嚓』。 右はこの作品のリリース直前に行なわれたらしいKKBOX主催によるライブの模様。
  
http://youtu.be/CF-tKwVl-LM
http://youtu.be/c62MsnDPEeU
http://youtu.be/TLv6o_Iu4-A

一方イーマンは、その愛嬌たっぷりなキャラクターを活かして女優業にも進出。 映画や舞台、TV番組の司会などバイプレイヤーとして活躍中です。 今年香港で開催された『ドラえもん誕生100年前』イベントでは、成長したジャイ子のイメージキャラクターに扮して話題となっていました^^。
また、音楽のほうもお兄さん・林一峰とのライブやコラボ作品をメインに、これまでにEP、ライブ盤を含め7作品をリリース。 今年8月にリリースしたアルバム『林二汶 Eman Lam』は、2011年の『Songs for EX』を除けば彼女にとって初めてとなる本格的なソロアルバムです。 9月には『Wanna Be』コンサートを行なうなど、『ソロアーティスト・林二汶』としての活動が充実してきています。

2010年リリース、お兄さんとのコラボアルバム『林一歌林二唱』から『無忘花』。 今年8月リリースの本格ソロアルバム『林二汶 Eman Lam』から『Wanna Be』と、岑寧兒とのデュエットで『聽說』。
  
http://youtu.be/-jW6u1NH9TA
http://youtu.be/3185daA8UII
http://youtu.be/AQt-cxk2Z2E

at17の正式活動休止から、もうすぐ2年になります。
その2年前の『Just The Two of Us...Until We Meet Again Live』で、二人は気になることを言っていました。 2012年…つまりat17デビュー10周年に、もう一度コンサートをやると。
3月に行なわれたイーマンのライブにエレンがゲスト出演していたようですが、まさかそれじゃないですよね~。

EPでもいいから、何かCDは出してほしい。

ユニット名は『at28』くらいで(…at30になる前に)。

* * * * * *

メモ1:
at17はあくまで正式なユニット活動を休止しているだけであって、解散したわけではありません。 2011年4月の『黃韻玲(ケイ・ホァン)香港コンサート』に揃って登場するなど、機会があれば一緒に歌っているようです。

メモ2:
エレンの1stアルバム『掀起』のジャケットには花火をしている場面が使われていますが、その撮影中、彼女はちょっと可哀想なアクシデントに見舞われています。
おそらく右手で花火を持っての撮影だったのでしょう、突然花火の下側から火が出て、手の平を火傷してしまったのだとか。 じつはエレン、『雀斑』のMV撮影時にも、どういう状況だったのかわかりませんが手足に擦り傷を負っていたそうで、アルバムのジャケット撮影時、その傷もまだ完治していませんでした…。

メモ3:
エレン撮影によるモノクロ写真が印象的な岑寧兒の1st EP『4-6 pm』のジャケットは、小さいながらもインパクトのあるデザイン(林小乙)で注目を集め、今年の第23屆金曲獎・最優秀アルバムパッケージ部門にノミネートされました。

メモ4:
イーマンは楽曲提供でも良い仕事をしています。 マレーシアの女性シンガー・李幸倪(Gin Lee)が2011年にリリースした初広東語EP『Here I Come』のリードナンバー『潛水』は、彼女が作曲したものです。 イーマンはこの曲のプロデュースにも携わっています。

* * * * * *

このブログでは通常、台湾人アーティスト、あるいはすでに台湾盤をリリースしている華人アーティストを中心に取り上げています。 台湾のCDを買って台湾に感謝したいというのがこのブログを始めたキッカケだったので。
今回のシングル『你根本是我的誰』は香港盤ですが、一瞬台湾で売っていましたし…エレン・ルーは個人的にかなり好みで…^^;。 イーマンも合わせて取り上げてみました。

僕がエレン・ルーを意識して聴くようになったのは『雀斑』以降です。 一聴惚れ…とでもいいますか、初めて『雀斑』のMVを見たとき、胸がキュンとなってしまいました。 徐佳瑩(ララ・スー)の『身騎白馬』を初めて聴いたときもそんな感じだったでしょうか…。
あ、鈴木祥子の3rdアルバム『風の扉』を聴いたときの感じにも似ています。
恥ずかしいですけど、恋…みたいなもの?
ギターのスクラッチノイズさえ、『そばかす』みたいで可愛らしい。

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コメント

わっ、ashさん
ずいぶん昔の入り口から…^^;。
お早うございます。お久しぶりです。

鈴木祥子…
懐かしいですね~。

『裏切ったらコワイわよ』
…みたいな女の情念を感じさせるあのウェットな雰囲気、好きでした^^。
そのあたり、盧凱彤とはタイプが違うのでしょうけど…
でも惚れた過程は一緒だったような気がします。
昔から微妙にヴィブラートの入った声が好きだったのかなぁ…
一聴惚れしてしまいましたねー^^。

自分の中のイメージとしては、大塚寧々と永作博美…みたいな。
全然違うけど…、どっちもイイ^^。

確かに!!
鈴木祥子と同じ匂いなんだ・・・
お久しぶりです!!

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