【台湾ポップス】TW-POP bot

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2012年9月21日 (金曜日)

【Track.9】 台湾人の声が聞こえない。

ジョルダーノ・ブルーノ(1548-1600年)とガリレオ・ガリレイ(1564-1642年)…
ともに地動説を提唱し、時代に翻弄されながら死んだルネサンス期のイタリア人です。

当時は宗教改革時代の真っ只中でした。 異端の烙印を押された修道士ブルーノは7年間を獄中で過ごし、最後は自説の撤回を拒絶して火刑に処されました。
一方ガリレオは、1633年の異端審問裁判で自説を放棄して死刑を免れたのち、オランダルートで密かに『新科学対話』を発表するなど、軟禁状態にはあったものの科学者として生涯を終えています。

このガリレオ裁判の経緯については不自然な点が多いことからこれまでに様々な検証がなされ、現在では彼の失墜を目論んだものであったとの見方が大きくなっています。 1992年、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世はこの裁判の誤りを認めガリレオに謝罪、彼の名誉は正式に回復されました。

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物理学や科学の世界には不変の真実が存在します。 だから300年後、400年後であっても明らかにすることが出来る。 解明を後世に託すことが出来る。
でも、いま日本が相対しているのは、寿命のある人間です。
『国家』などというシステム同士の争いではなく、間違いなく『人間』対『人間』、物理学も科学も通用しない、人間の精神が生み出している問題です。

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日本政府が尖閣諸島国有化を表明して以降、日本と中華人民共和国、中華民国(台湾)との間にある争いの火は、目に見える形で大きくなっています。 このブログでは台湾をメインに扱っているので中国大陸のほうは無視して話を進めますが、2つの中国が主張する尖閣領有の根拠は滑稽なほどに一致しているので、中華民国側が表明したものを紹介しておきます。 ぜひご一読を。

日本が釣魚台列島を不法占拠した史実

韓国人が竹島領有の根拠として出してくるものに比べれば遙かに真っ当で、うっかり納得してしまいそうになるのですが、結局のところ尖閣が中華民国領であることを前提に組み立てたに過ぎず、そこを突かれると簡単に崩れてしまうような脆弱な論理です。
中国側の主張をわかり易く各個に反証したYouTube映像があります。 これを見れば同時に中華民国側の言い分も根拠にならないことが理解出来るでしょう。


http://youtu.be/05x4iciT_z8

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この問題にも答えはあるはずです。 ただし、科学のように明確なものではない。 人が生み出した、見る方向によって形の異なるブヨブヨと不確かなもの…、それを真実という型枠の中に、余分なところは切り取り(…情報の隠蔽)、足りないところは適当に補って(…情報の捏造)押し込むという作業を、いま各人がやっている状態…。 当然入手出来る情報が多ければ多いほど加工部分は少なくなり、真実に近くなる。 言い換えれば、民主主義が進んだ国ほど真実に辿り着き易いということです。

そこから言えば、中国は論外。 では台湾はどうか。
現在は民主化した姿しか見えませんが、政治体制が大きく変わったのは1987年、国民党が1948年に敷いた戒厳令を解除して以降のことです。 1988年に台湾初の民主的な選挙を経て総統となった李登輝氏は、1991年から1997年にかけて四度に渡る憲法改正を行ない、それまでの権威主義体制を次々と打破していきました。
つまり李登輝以前の国民党は、中国共産党と何ら変わらない言論弾圧、歴史の隠蔽と捏造、洗脳教育をやっていた。 そして現在の台湾経済を支えているのは、その国民党の教育を受けた世代…。 台湾では未だ国民党が隠した事実の掘り起こしを行なっている…というのが現状です。

故に真実に近いかどうかは別にして、最も多くの情報を得られる場所にいるのが日本人であることは間違いのないところでしょう。 台湾人でもとくに国民党教育の呪縛を逃れている若い世代の中には、積極的にネットにアクセスして日本人と同じ結論に達した人たちが現れています。 でも、まとまった声としてはまだ聞こえてきません。
彼らの声がハッキリと聞こえてくるのは、おそらく4年後の総統選挙が間近になってからです。 選挙権を得た彼らがどうしたいのか、大陸との統一を願うのか、台湾として独立したいのか、あるいは現状維持を続けるのか…。 それまで日本人は彼らの声に耳を澄ましておく必要があります。 なぜならその選択次第で、日本が台湾に対してとるべき姿勢も変えざるを得なくなるからです。 もし彼らが台湾として独立することを希望したなら、台・中両岸の関係悪化は避けられません。 そのとき必要となるのは、間違いなく日本との連携です。 日本はその対応を想定し準備しておく必要があります。 たとえ彼らが別の道を選択したとしても、です。

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今回の野田民主党による尖閣国有化宣言は、大チョンボでした。
しかし台湾との関係をもう一度考えることを前提とするならば、ここしかない最高のタイミングだったと、僕は妙な評価もしています…。

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さて、この事態を受けて日本への態度を変えた台湾アーティストもいるようです。
いちばん話題となっていたのは、9月19日に初日本語アルバム『THE SHOW』をリリースしたばかりの羅志祥(ショウ・ルオ)。 彼は今月末に東京でコンサートを行なう予定でしたが、残念ながら延期。 日本での活動も全面停止となってしまいました。
本人が中国版Twitter『微博』に寄せたコメントには、『在問題還沒解決之前,我將全面停止我在日本的宣傳活動,包括原本月底要在東京辦的演唱會,我明白取消這些行程,一定會造成公司的損失及工作人員的困擾,但這是我必須要做的決定!』と書いてあります。 『これは自分がしなければならない決定だ』、と。

一方、構わず来日してコンサートを行なったのが、嚴爵(イェンジュエ)です。
嚴爵は9月15日、瀬戸内海に浮かぶ小豆島で開催された『島フェス SETOUCHI 2012』に予定どおり出演。 新曲を含む全7曲を歌いきりました。 嚴爵はその前日Hit FMに出演した際、尖閣問題について『政治に染まるのは好きではない、自分たちは音楽をやるだけだ』とスマートに答えています。 さすが^^。

僕が大好きな女性シンガーソングライター・張懸(ジャンシュエン)は『反中国支配』、『反洗脳』を明言しているアーティストです。 彼女のお父さん・焦仁和(ジァオ・レンホァ)は中国大陸との交渉窓口機関『海峡交流基金会』の前秘書長で、両岸関係を深めることに尽力してきた大物政治家なのですが…こういうことを平気で言っちゃうんですよねー^^;。 だから好きなんですけど…。
尖閣問題については『ちゃんとした情報も無いのに答えらんないでしょ』と、ノーコメント。
ツ~ン、と。

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日本の或る有名C-POP評論家さんはミュージカル『李香蘭』の台詞を引用して、

僕達は、自分の好きな歌手・アーティストを『城壁の上』に上げてはならない。

…と、書いてらっしゃいました。

感じ方は人それぞれですが、僕はそんなに大げさな話なのかなと思っています。
城壁に登るも登らないも、アーティスト本人次第だろうと。

冒頭で挙げたブルーノとガリレオ、どちらが正しかったかなんて答えられるわけはないし、僕は二人の生き様それぞれ人間っぽくて好きです。 ガリレオが自説を撤回したのは命が惜しかったからではなく、早々にこの裁判の思惑に気がついて、命を賭けるほどの価値はないと判断した…案外その程度の理由だったんじゃないでしょうか。

政治と芸術、政治とスポーツは別…なんて所詮はロマンティックな幻想です。
どの時代、どの国でも、関わるときには関わってしまうもの…。
羅志祥も、嚴爵も、張懸も、みんな思うとおりにしてくれていい。

ただ一言、台湾人には言うことがある。

いつまでも国民党(中国人)の言う成りでいいのか、と。

オマエらの声が、ぜんっぜん聞こえてこねーヨ!! …と。

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