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2012年9月28日 (金曜日)

小白兔唱片のリーダーバンド・阿飛西雅、4年ぶりにアルバムをリリース。

阿飛西雅(Aphasia)『提去買藥仔』(2012)

Aphasia ごく普通のCDケースタイプでした。 何故か懐かしく感じました^^。

台湾は九州サイズの島国ながら、メジャー含め700を超えるレーベルが存在するという…かなり特殊な音楽業界構造となっています。 その多くはインディーズで、中でも小白兔唱片(White Wabbit Records)は自前の録音スタジオとショップを持ち、海外アーティストの招聘やライブの運営も行なう、台北あたりで『公館、THE WALL、インディーズレーベル』と尋ねればおそらく誰もが『小白兔唱片(WWR)』と答える、台湾屈指の現場密着型ポストロックインディーズレーベルです。

今月初め、その小白兔唱片に所属するベテランポストロックバンド・阿飛西雅(Aphasia)が、2008年の『失語的鱷魚社會』以来じつに4年ぶりとなる新作、2ndアルバム『提去買藥仔』をリリースしました(…小白兔唱片のショップでは8月31日)。

…と、いつもならここで新作MVを紹介するところですが、これまでオフィシャルでUPされている阿飛西雅のMVは極端に少なくて、残念ながら今作に関係するものもナシでした…。 仕方がないのでiNDIEVOXの試聴用ウィジェットを貼り付けておきます。 僕は使ったことがないのですが、こちらからダウンロード購入も可能のようです。

阿飛西雅の現メンバーは、ギターの維尼(張勝為)と小花(吳逸駿)、ドラムのYonker(廖洋)、そして紅一点・ベースのKK(葉宛青)の4名。 前身は1997年に蔡宜銓、吳逸駿、KKら3名によって結成されたポストロックバンド・妮波寺樂團(Nipples)です。 その後幾度かメンバーの増減・交代があり、Yonkerが加入した2007年にバンド名を『阿飛西雅(Aphasia)』に改めました。
その阿飛西雅の女性ベーシスト・KKこそが、小白兔唱片の創設者です。

小白兔唱片と阿飛西雅についてはこのブログ内でも、同レーベル所属の女性シンガーソングライター・鄭宜農(チェン・イーノン)やポストクラシカルバンド・Cicada、シューゲイザーバンド・川秋沙(Goosander)、ポストロックインストバンド・Selfkillをピックアップしたときに少し触れたことがあります。
阿飛西雅が台湾インディーズシーンで果たした役割はホントに大きくて、小白兔唱片と一緒にどこかでまとめておきたいなぁと思っていました。 でもなかなか新作を出してくれなくて…。 今回やっと、というわけです^^。

APHASIA 阿飛西雅 - Official Website
阿飛西雅 - iNDIEVOX
阿飛西雅 APHASIA - Facebook
aphasia - Myspace
小白兔音樂城(White Wabbit Records) - Online Music Shop
White Wabbit Records 小白兔唱片 - Blog

* * * * * *

インディーズレーベル・小白兔唱片(WWR)は、1999年に妮波寺(現・阿飛西雅)の女性ベーシスト・KK(葉宛青)によって設立され、ライブハウス『聖界』の運営などを行なっていました。
2001年に録音スタジオ『NOIZ録音室』をオープン。
2002年、アメリカのポストロックバンド『Explosions in the Sky』を招聘し、同年、台湾のインディーズバンド『薄荷葉(The Peppermints)』、『壞女兒(Bad Daughter)』のアルバムリリースをもってレーベルは正式稼働します。
翌2003年、妮波寺は1stアルバム『James' Autumn』をリリース。
同年11月、台北・公館地下にライブハウス『THE WALL』がオープン。 小白兔唱片も拠点となるショップを同じ地下フロアに出店し、これで現場から製作・販売に至る独自のルートが出来上がりました。

The_wall_1 The_wall_2 The_wall_3

The_wall_4THE WALL公館は、ヘビーメタルバンド・閃靈樂團(ChthoniC)のヴォーカル・Freddy(林昶佐)、春の音楽フェスティバル『春天吶喊(Spring Scream)』の仕掛人・Jimi Moe、インディーズバンド・董事長樂團(The Chairman)の阿吉(吳永吉)らが2003年に設立したキャパ600人ほどのライブハウスで、毎夜ジャンルを問わず国内外のアーティストやバンドが出演する、台湾インディーズの情報発信基地となっているライブスポットです(…現在は高雄のTHE WALL駁二も稼働中)。
ここで台湾デビューを飾った日本人アーティストも数多く、先日9月20日にはKREVAが出演したばかり。 あす9月29日には、DJ CHIKA a.k.a. INHERIT、mic.b a.k.a 73Pike Set、DJ KENTAら日本人DJも参加する『JAPAN LOVE TAIWAN Vol.2 - Feel Soul Good 台日嘻哈盛會Ⅱ』と銘打ったライブが開催される予定です。

2007年、阿飛西雅は台湾を代表する映画監督・鄭文堂(チェン・ウェンタン)作品『夏天的尾巴(Summer's Tail)』でBGMを担当。 この映画の主演を務めていたのが鄭文堂監督の娘さん…つまり、現在小白兔唱片に所属するシンガーソングライター・鄭宜農(チェン・イーノン)で、彼女が劇中で歌っていた自作曲も阿飛西雅の楽曲とともに映画のサウンドトラックに収められています。

鄭宜農のスクリーンデビュー作『夏天的尾巴(Summer's Tail)』の予告編。 当時19歳。

http://youtu.be/nUyxZqcipC8

阿飛西雅としての1stアルバム『失語的鱷魚社會』がリリースされたのは翌2008年。 その中の一曲『深春』のMVは、『夏天的尾巴(Summer's Tail)』の鄭文堂が監督しています。

左から、鄭文堂が監督した『深春』、『戰車』、『自由公路』。
  
http://youtu.be/jCIsXGVYVKo
http://youtu.be/Pgo6y2juWZk
http://youtu.be/nRSz6LjW2fg

The_wall_5ところで今年1月、台湾インディーズファンにとってはかなり残念なニュースが入ってきました。
公館の地下フロアで9年間に渡ってTHE WALLとともに歴史を刻んできた小白兔唱片の本拠地・THE WALL店が、2012年1月19日、惜しまれつつも閉店となってしまったのです。
小白兔唱片の本部は現在、2009年にオープンした師大(国立台湾師範大学)店に移っています。
KKが語ったところによると、THE WALL店はライブが開催される日は混雑して入店しづらく、店内も狭い。 そもそも師大店と距離が近いうえ、スペース的にも立地的にも師大店のほうが利用しやすいことから、時勢もあって閉店を決めたとのこと。
KKはもともとお店を出す場所として師大のほうを考えていたらしいのですが、迷っているうちに候補地が売れてしまい、THE WALL LIVE HOUSEがオープンするということで同じ公館地下に出店したのだそうです。

* * * * * *

2012年9月、ようやく阿飛西雅の2ndアルバムがリリースされました。
彼らが活動の中心としているのはあくまでライブ、現場です。 メンバーそれぞれレーベル所属アーティストのサポートやプロデュース、自身のバンドとの掛け持ち、営業等で忙しい中よく頑張ってくれました。
話によると半アドリブスタイルで録ったらしい。 なかなかスリリングな作品になっていますよ。

でも…単発でいいので、ときどきMVをUPしてくれると紹介しやすいんだけど^^。

* * * * * *

今回はちょっとイレギュラーな取り上げ方になってしまいました。
小白兔唱片はホントに大好きなレーベルです。 写真で見るショップの様子やウェブサイトからも、彼らの音楽スキスキ具合いがビシビシと伝わってきて…。

いま日本も台湾もレコード(CD)業界が不況と言われていますが、小白兔唱片のような独自の販売ルートに特化したコンパクトスタイルこそが、これから生き残っていくヒントとなるかもしれません。
先日、カペラシスティーナのCEO・関口朋紀氏が設立したニューレーベル『afiresound』から、日本の女性クラブシンガー・AWAの1stシングル『愛の行方 “Love Unlimited”』がリリースされました。 僕も予約購入しましたが、これから日本でもこういったスタイルのレーベルが増えてくるのではないでしょうか。 そういう視点で見れば、台湾のインディーズシーンは日本の先を行っているように思えます。


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コメント

ashさん、こんにちは~。
独特の感性…ですかww。(||´Д`)o=3=3=3 ゴホゴホ

あまり当てにしないでくださいよ~、
あくまで備忘録なんですから~^^;。
こういうのは小西●●とか、M●rvel●usとか、
C-POPに詳しそうな連中がやってくれれば苦労しなくて済むのに…。

そうだったのか・・
勉強になりました!!

これからも独特な感性で、
いろいろなアーティスト紹介してください!!

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